読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

azucho's diary

読書メモや、育児記録、ワークライフバランスについてのあれこれなどを書いています。だだもれ系です。

【読書メモ】迷走する両立支援 ~その4:第四章:「両立支援」とはなにか

ども、これがかの有名な三日坊主か?とのニオイを漂わせつつ、そうはさせじと書きに参りましたヨ~。

少なくともこの本の感想を最後まで書くまでは!がむばる所存です!

 

・・ブログって、書きたいことをつらつら書いたつもりでも、後から、あーもっとこう書けば良かった、とか、このことは失念してた、とかなんだかんだ気になってしまう。ブログというより、文章そのものについて、ですね。

ほんとに書きたいこと、発信したい相手、いろいろちゃんとターゲットを絞って書けば、納得のいくものになるんだろうけどな。

まぁもともと、自分の中だけで完結させてしまおうとしてた読書メモを、何の因果か、ブログを開設しちゃったわけで。なかなか「ちゃんとした」ものになんてならなくて当たり前なんですけどね。

しかし、ありがたいことにTwitter経由などで読んでくださる方がいて、反応も返してくださる。これってほんますごいことやわぁ。。

だって、自分の中だけで完結してたら、本文引用の箇条書きメモのみで終わったものであって、自分でも明確に「どんな感想を抱いたか」を、認識できてなかったかもしれないのです。わかったつもりだったのに、わかっていなかった、自分自身の感想。そして、反応を頂くことで、また別のことを考えたり。

アウトプットしてみて生まれること、ってあるんだなぁ、と改めて実感。いまさらですみません。

 

前置きが長くなっちゃいました、ひきつづき、この本です。

 

『迷走する両立支援 いま、子どもをもって働くということ』

原久美子著、太郎次郎社エディタス、2006/7/20初版

 

第4章からは、『第二部 アメリカの模索』に入ります。

 

<第4章 「両立支援」とはなにか --経営戦略、多様な家族観、性差別禁止>

 

ひとまず、第4章を読み始めての感想がこちら。

  • P116, アメリカの事例は明るくなる。

こういう感想を持つのは、第3章との対比が激しかったのもあると思います。

もちろんこの本は、「アメリカ素晴らしい」とアメリカの事例をもろ手をあげて褒めたり、単純に「アメリカ見習え」と主張したりするわけではありません。

それでも、実際に「いいな」と思える事例がたくさんあることは、少なくとも、「こういう方向もアリなんだな」と思えて、何らかの希望になるのではないかなぁと感じました。

 

第4章の冒頭、住宅金融機関「ファニー・メイ」社の事例が挙げられています。従業員約四千人、働く母親にとって働きやすい企業を毎年選ぶ、ワーキングマザー誌の「ベスト100リスト」のトップテンにつねに名を連ねる企業だそうです。

企業内託児所や病児保育サービス、保育サービス購入券など保育関連のサービスだけでなく、介護に関する支援も充実しているとのこと。

 

  • P116, 「こうしたコンサルタントなどには、年間17万ドル以上の経費がかかります。でも、これがなければ社員の生産性は格段に落ちてしまう。これら一連のワークライフプログラムを導入する以前は、欠勤・遅刻・離職などによって年間数十億ドルにものぼる損失をだしてきたという試算もあります。企業としては当然の取り組みなのです」(ファニー・メイ社 人事担当のジュディス・デイルさん)

 

  • P117, 企業が、育児や介護など、社員の家庭の事情を前提とした労務管理や支援制度を導入することによって、その社員が働きやすくなるばかりでなく、企業にとっても生産性向上に結びつく。利益を追求するからこそ、企業は社員の両立支援をおこない、それによって社員も両立を謳歌する働き方ができる。まさに一挙両得といえるファミリー・フレンドリー企業の取り組み。

 

読んでいくうち、「どうやって制度として成り立たせているんだろう」と疑問がわきます。すると、

  • P119, 「同じ内容の制度をすべての職場に一律に適用すると、その職場の現実にあわないことがある。方向性や基本的な制度の枠組みをトップダウンでしめしたあとは、職場の状況にあわせて、制度を組み合わせ、工夫をおこなう。その方がうまくいくケースが多い。」

トップダウンか!なんか意外!

 

  • P119, 「がっちりとした制度に希望者をあてはめるのではなく、希望者こそが新しい制度のアイデアをもちこんでくれる面もある」

日本でなかなか「柔軟な制度」が発達していかないのは、がっちりした制度の枠組みがあると、楽だからかも。一見、楽。ほんとはそれぞれの事情に合わせて工夫ができる方が、助かるのに。でも「自分で工夫しろ」、と言われると、困難に感じてしまう。。もしかしたら、そんな「制度への甘え」があるのかもしれない、と感じてしまいました。ついつい楽な方がウレシイと感じてしまう弱い自分。。

 

  • P120, ファニーメイ社、1997から。全社アンケート、社員への聞きとり、職場調査をつみかせね、そのニーズとともに、欠勤や離職などによる経営へのダメージを試算し、制度を整備していった。

 

  • P120, 制度導入それじたいやその利用率を上げることを目標にするのではなく、従業員の職場や生活の満足度と生産性をともに上げることを目的に、プログラムをたえず投資効率からチェックする。企業経営の合理性にもとづく徹底的な職場調査、そこからうみだされた制度、投資効率からの検証、という成功のサイクルがみえてくる。

やっぱり、地道な調査や検証の積み重ねが必須なんですね。

 

そうは言っても、そもそもの大前提がありました。

アメリカの企業では、ひとりひとりに明確な職務が割り当てられていて、それに基づいて成果が評価される。同じ仕事をしていれば賃金も同じという「同一労働同一賃金」から、さらに、職種が違ってもその仕事の価値が同じであれば賃金も同じでしかるべきという「同一価値労働同一賃金」の実現の方策も模索されている、とのこと。

ここは日本との大きな違いであります。うーん、、厳しい現実。

 

  • P122, 国が企業に対して、いっせいに法律で網をかけ、従業員への両立支援の取り組みや特定の制度導入を強力に方向づけるということもしていない。そのことが企業に合理的で工夫をこらした両立支援を自由に発想させ、その実践が企業間競争の勝ちぬきのツール、経営戦略となっている側面がある

アメリカならでは、と感じました。日本はトップダウンじゃないと制度導入もままならない。

ただ、アメリカの場合も、企業内ではまずトップダウン、て書いてあった(柔軟な制度活用の例において)ので、なんでもかんでもトップダウンorボトムアップ、というわけではないんですよね。そりゃそうか。

 

  • P124, 両立ストレスの少ない職場づくりへの工夫は、いかにコストをかけず、生産性を上げていくかという経営課題への挑戦であり、その模索や実績は企業の革新性を体現するものとして評価される。

そもそも、取り組み姿勢として、「経営課題への挑戦として取り組む」、て、本気で日本企業は考えているのかなぁ。

 

  • P145, ワーク・ライフ・インテグレーション(統合)。仕事か家庭か、の両天秤を迫る「バランス」からの脱却。家庭と仕事の関係を「一人の人間の生活」として統合されたひとつのものとしてとらえる。

家庭も仕事も、実は切り離せないものなんだし、「統合」という概念は「バランス」よりもいいなぁ。どちらか一方をとるとどちらかはダメ、とかではなくて、絡み合っているからこそ、トータルでの満足感を上げていく方向、かな。

 

 

そもそもアメリカと日本を単純比較はできないし、むしろ公的支援は不備が多いアメリカ。だからこそ企業がしのぎを削って独自性を発揮し、制度を整えていく。それも、利用できる人は限られた「優秀な人」という面もあったり。。

すべてがバラ色ではないにしても、少なくとも、積極的な姿勢で取り組んでいる(ように見える)アメリカの事例は、やはり、参考になる点が多い、と感じました。

 

ふぅふぅ。

ひとまず第4章はこれにて。